株式会社トルクのお仕事

株式会社SmartHR
https://recruit.smarthr.co.jp/

今の“らしさ”を伝えたい
成長途上にあるSmartHRの
新しい表現を探求した採用サイト


施策手段:採用サイト
ローンチ:2024年3月
スタッフ:
PM:南石 愛実(SmartHR) 
CD:名和 大気(SmartHR) D:横山 幸之輔
AD・De:阪口 卓也 FE:堀江 哲郎

https://trq.co.jp/


目次

課題・背景
事業成長のスピードに合わせSmartHRの“今”を伝える採用サイトに

SmartHRは、労務手続きを効率化する人事労務クラウドサービスの提供を通じて、「誰もがその人らしく働ける社会」の実現を目指すSaaS企業です。近年、事業の成長に伴い年間200〜300名を採用してきましたが、これまで独立した採用サイトは持たず、コーポレートサイトの一部を使用していました。

同社広報部門で主に採用広報を担う南石愛実さんは当時、「バリューやカルチャーといった、私たちの大切にしている想いが求職者にしっかり伝えられていない」という課題を感じていたと言います。SmartHRのプロダクトの印象と、求職者に伝えたい「成長過程にある企業」のアクティブなイメージとのズレも生じていました。また、活発な現場のスピード感をWebサイトにも反映すべく、SmartHRが社内で更新できる基盤づくりも、ミッションのひとつでした。新たに新卒採用を始める計画も見据え、採用サイトのリニューアルが決まったのです。パートナーとして選ばれたのは、過去にもSmartHRのメディアサイト構築などで繋がりのあったトルクでした。

トルクのディレクター横山幸之輔さんは、当初の課題を受け止め「SmartHRさまの“今、成長過程にある”という状態そのものをデザインやコピーで表現する必要がある」と考え、表現の方向性を探ることにもっとも時間をかけました。SmartHRでブランドデザインを担当する名和大気さんは、「自社のイメージを今のフェーズに合わせて描き直すことを目指し、従来とは少し離れているけれどもSmartHRだとわかる、その距離感を一緒に模索していただいた」と振り返ります。

両社は週1回の定例会やテーマ別の分科会を設け、イメージボードやワイヤーフレーム、およびそれらを元にした試作デザインを出し合いながら、ニュアンスの確認と修正を繰り返し、少しずつ着地点を探っていきました。それは依頼者・制作者の関係というより、「一緒につくり上げていく過程だった」(横山さん)と、皆さんから異口同音に聞かれました。

戦略・実施
アクセシビリティが要件に組み込まれ高いレベルでデザインと両立

SmartHRでは、企業ミッションである「well-working」の実現に向けて、プロダクトのみならずWebサイトにおいてもアクセシビリティへの取り組みを基本方針としています。今回の採用サイトでも、「誰にとっても使いやすいサイトにすること」が当初の要件に組み込まれました。

トルクは業界内でもアクセシビリティに高い専門性を持つことで知られています。そのうえで、トレードオフの関係にあると思われがちなアクセシビリティとビジュアルデザインを両立させる制作力が大きな強みです。エンジニアの堀江哲郎さんは、「デザインができてからではなく、最初から並行してアクセシビリティを考えることが、両立させるために重要」だと語ります。この点についてはSmartHR側も「このレベルで実現できるのはトルクさんしかない」と最大限の信頼を寄せています。

一方、検討を続けていたビジュアル表現の方向性については、幾何学形態を用いてSmartHRの「バリュー」を“形”にするという着地点を見出しました。幾何学形態はモチーフとして一般的なものですが、そのシェイプ自体に意味を持たせることでバリューと紐付け、SmartHRを象徴的に表現する要素としたのです。

アートディレクターの阪口卓也さんは「毎週の定例会で対話を重ねる中で本当に少しずつ形にしていき、最後は感覚的な部分を互いに言語化しながらすり合わせていきました」と振り返ります。

成果・今後
社内更新で鮮度を保つ運用が可能に イベント集客などに手応え

2024年3月の採用サイト公開に合わせて、トルクはCMSの操作マニュアルを作成し、担当者を対象にした説明会も実施。成長を続ける同社にあって各部門の最新の状態をよく知る部内の担当者が、それぞれの採用情報を更新しています。現在は採用サイトで見た情報をきっかけにイベントへ参加する人が増えるなど、動線としての成果も現れています。

SmartHRでは従来から各部署がさまざまなチャネルで独自にコンテンツを発信する文化があり、採用サイトはその資産を手の届きやすい形で整理・ストックする役割も担うよう設計されました。南石さんは今後も、常に鮮度を保ちながら企業文化や職種の理解に役立つコンテンツの充実を図っていく考えです。

トルクは「Webサイトの公開はゴールではなく、お客様にとってのスタートである」との考えから、運用のサポートも重視しています。現在も、運用に伴って発生する課題や要望を聞き取りながら、スピード感を重視した対応を行っています。

名和さんはこのプロジェクトを「自社のバリューとカルチャーの関係性を整理し、改めて言語化する機会」だったと振り返ります。ここでつくられたコピーやビジュアルが社内の他の資料等に活用されていることからも、深い理解が共有された足跡がうかがえます。採用サイトという成果物だけでなく、両社にとって次のステップにつながるプロジェクトとなりました。

株式会社トルク仕事のポイント
●事業成長フェーズに対応する機能とSmartHRの“今”を伝える新しい表現
●デザインとアクセシビリティを高いレベルで両立

Text:笠井 美史乃 Photo:五味 茂雄 企画協力:株式会社トルク 
※本記事株式会社トルクとのタイアップです。

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