SHIFT調査、UXに取り組まない企業が増加。効果測定が課題に
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SHIFTは、「UX向上の取り組み状況に関する調査」の調査結果を公開しました。この調査は、ソフトウェア・システム開発に関わる企業を対象に2025年9月9日から12日にかけて実施され、約700人が回答しています。
調査結果によると、UX向上に取り組んでいる企業の割合は41%で、前年の53%から減少しました。UXに取り組んでいない、または今後も予定がない理由としてもっとも多かったのは「効果がわかりにくい」という回答です。
一方で、UX改善に取り組んでいる企業では、「使い勝手の向上」や「顧客満足度の改善」といった成果を実感しているケースが多く見られました。また、UX改善の手段として生成AIの活用を検討しているという回答もあり、課題解決のアプローチが変化しつつあることがうかがえます。
この調査結果は、UXそのものの価値ではなく、成果をどう測定し、社内で共有するかが課題になっている現状を示しています。
Editor’s Eye
UXは感覚的な取り組みと思われがちですが、本来は事業成果と結び付けて評価すべき領域です。KPIや指標を設け、改善の効果を言語化できるかどうかが、今後のUX推進の分かれ道になります。
文:小平淳一
