【コラム】飲み会のオンライン配信で気づいたこと

今回は、私が昨春よりスタッフとしてお手伝いしているバー「FLAT Designer’s Bar(以下、FLAT)」で実施したオンラインイベントについて話します。

FLATは、東京・浅草で“デザイナーのためのコミュニティバー”をコンセプトに月2回営業していましたが、現在はコロナの影響で休業しています。休業以降、お客さんから「他社のデザイナーと話す機会が少なくなった」といった声を聞くようになり、何かできないかと運営チームで話した結果、5月頃から本格的にオンラインイベントを開始しました。

中でも反響があり、複数回実施したのが、毎回メンバーが異なる4名のデザイナーによるオンライン飲み会の様子をYouTube Liveで配信するというもの。私も一度出演したのですが、ゆるい進行のためか、観ている方もコメントで気軽に参加してくださり、みんなで同じ空間を共有できている感覚がありました。出演者全員が終了後に「楽しかった」と思えるイベントだったことも嬉しかったです。

オンラインイベントでは参加者の反応が見えづらく、主催者側の自己満足になってしまう可能性があったり、間の取り方が難しかったりします。私が出演したイベントは、

1. 顔出しをしないファシリテーターを仕込んでおいたこと

2. 台本はつくらず、トークテーマだけ決めていたこと

3. 参加者がコメントしやすい雰囲気になっていたこと

の3つのポイントにより、円滑に進めることができた気がします。

1に関していえば、結局音声だけつないでおいたファシリテーターの出る幕はなかったのですが、私含め出演者全員が場を回すことに対して自信がなかったため、安心材料になりました。2については、「リモートワークで工夫していること」「最近気になったデザインの話」くらいのテーマだけ決めておき、堅苦しくならないよう心がけました。3は、もともとFLATに関わっていた方々の存在が大きく、そうした方が積極的にコメントを残してくれたので、他の参加者にもコメントしやすい雰囲気が生まれていたと思います。

きっと、どのオンラインイベントの主催者さんも、あれこれと模索しているのが現状ではないでしょうか。最近は、オンライン飲み会やウェビナーのみならず、アーティストによる無観客ライブの配信など、オンラインに関わるイベントが増えています。開催者(出演者)側、参加者側の両方を経験してみて、参加者と一緒につくり上げる場づくりが、イベントの成功にも直結していくのかなと感じました。

オフラインにはオフラインの良さがあるように、オンラインにもその良さはあります。FLATのスタッフとしても、早くこの状況が収束して安全に営業が再開出来る日を心待ちにしていますが、それまでは、オンラインでのコミュニティバーとして、みなさんが楽しめる場所を提供していけたらと思います。

出演した“インハウスデザイナー女子会”の様子。当日は100人前後の方が閲覧してくれました。今後もオンラインイベントを開催する予定なので、ぜひTwitter(@flat_asakusa)で情報をチェックしてみてください!
ナビゲーター:小島香澄
株式会社KOS デザイナー。ハウスメーカーに新卒入社、資料のデザインが褒められたのをきっかけに、デザイナーとしてWeb制作会社に転職。日々の学習記録をSNSで発信していると、“モテクリエイター”として活動するゆうこす(菅本裕子)の目に留まり、2019年より現職。ゆうこすの手がけるサービスやプロダクトのデザイン全般を担当。 Twitter:@_mi_su_ka_
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