【デザイナー3年目の教科書】よいチームをつくるには、柔軟性と“Why”が鍵になる。乗田拳斗さん(グッドパッチ)に聞いた 「チームビルディング」するうえで大事なこと

新たな役割や課題に直面し、デザイナーとして次のステップを意識し始める“3年目”。第一線で活躍するデザイナーたちは、3年目に必要なスキルや視点をどのように身につけ、乗り越えてきたのでしょうか。UIデザイナーとして活躍するグッドパッチの乗田拳斗さんに、「チームビルディング」のコツを伺いました。

答えてくれた人

目次

よいチームをつくるには、相手の正しさに寄り添うこと

職種の異なるさまざまなメンバーをまとめ、よいチームを築くうえで、自らの正しさを通すための交渉力やデザイン能力は重要。しかし、それ以上に求められるのが、相手の正しさに寄り添う能力です。

各メンバーはそれぞれ専門性や背景、価値観が異なるため、意見や要求も多様です。チームメンバーに自分自身を理解してもらうためには、まずは相手の立場や考え方を深く理解し、信頼関係を構築する必要があります。

「理解してから理解される」という姿勢が円滑なコミュニケーションと協力体制を生み出し、大きな目標を達成できるよりよいチームを築くことにつながります。

「Why」を掘り下げる習慣を身につけよう

相手の正しさに寄り添うためには、自分の経験やアイデアに固執せず思考する柔軟性と、相手が要求した背景や理由を深く理解する力を伸ばすことが重要です。

これらの力を伸ばすためには、相手の話を傾聴し、なぜその要求や意見があるのかという「Why」に立ち返って掘り下げる習慣を身につけるとよいと思います。

また、柔軟性を獲得するためには自分の意見やアウトプットへのフィードバックを積極的にもらいにいきましょう。これまでの自らの思考やプロセスを客観的に見つめ直すと同時に、フィードバックを適用する作業を繰り返すことが一番の練習になります。

乗田拳斗さんが3年目の自分へメッセージを送るなら…

3年目の私は、相手の意見を理解する前に自らの正しさを主張することに固執してしまい、コミュニケーションの失敗を繰り返していました。

当時の自分にエールを送るとしたら、「自分の意見を持つことは大切だけど、まずは相手の正しさに寄り添ってみて。メンバーは同じ目標に向かう仲間だから、恐れる必要はありません。『理解してから理解される』という姿勢で在り続けていれば、絶対に自分の目的も達成できるよ」と伝えたいです。

Text:掛谷泉、横塚瑞貴、室井美優(Playce)
※本記事は『Web Designing 2025年2月号』の掲載記事を一部引用・再編集しています。

  • URLをコピーしました!
目次