
「フリクション」が顧客を逃がす!?●特集「EC再強化」
届いた商品に不具合があったら、たいていの顧客はサイトの「問い合わせフォーム」から連絡をして返事を待ちます。問題はこの時の対応です。すぐに返事ができればいいのですが、そうもいかない場合もあるでしょう。その時、ユーザーはどんな反応をするでしょうか。おそらく、購入したECサイトの商品ページを見直し、FAQページでどんな対応がなされるのかをチェックするはずです。同じような体験をした人がいないかを検索などを使って調べるかもしれませんし、FacebookやTwitterで、不特定多数の相手に尋ねてみる人もいるでしょう。
直接、ECサイトに電話をかける段階になると、ユーザーはかなり焦り、場合によっては怒っています。しかし、電話の相手はたいてい自動音声。いくつも操作をして、やっと出てきたオペレーターに「先ほどそちらの問い合わせフォームから質問をしたのだが‥‥」と切り出すと、返ってるのはこんな答えです。
「申し訳ありませんが、こちらのサポートセンターは問い合わせフォームとつながっておらず‥‥」
こうした連携の悪さを「フリクション(壁、障害)」と呼びます。フリクションの事例はこれだけではありません。例えば、「PCのECサイトで買い物カゴに入れた商品が、スマートフォンサイトでは入っていなかった」とか、「店頭チラシとスマートフォンサイトが連携していない」、さらには「ECサイトのポイントが実店舗で使えない」「メールで受け取ったクーポンが実店舗で使えない」などなど。実は、EC店舗と実店舗、PCサイト、スマートフォンサイト、チラシやカタログなどの媒体や、運用側の受注センター、サポートセンターでデータや情報の共有がされていないことは少なくないのです。
では解決は難しいのか、というとそんなことはありません。いまやさまざまなソリューションサービスがありますから、簡単に、しかも安価にできることも少なくありません。意識をしさえすれば、解決できる問題なのです。
ただし、実店舗とEC店舗の情報やデータの共有、連携はなかなか難しいのが現状です。その理由はいろいろですが、そこを乗り切れることができれば、顧客から大きな信頼を得ることができるでしょう。情報がフリクションで行き止まりにならず、すべての媒体のデータや情報が「シームレス」につながっているか。厳しい目で、自分のECを見直してみてください。

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