
動画施策10のヒント[1]動画のメリットと効果的な使い方●特集「動画マーケティング」
オンライン動画はすでに頻繁に目にするものになっているが、はたして自社のマーケティングに動画が必要だろうか。自社の商材に動画は適しているだろうか。そう疑問を持ったら、まずマーケティングに動画を用いる利点を考えてみよう。
一つは、静止画やテキストに比べて圧倒的に多くの情報を届けられること。映像・セリフ・音楽など複数の要素を組み合わせ、商材に留まらず"ブランドの世界観"といったものも伝えることができる。次に、時間を占有して情報を伝えられるので、印象に残りやすく、深いところで心を動かす効果が高いこと。そして、映像が呼びかけることで静止画よりも積極的にメッセージを発信し、潜在的なニーズに届けられる可能性があるということだ。
バナーやリスティングで広告効果を得にくい商材でも、動画の特性を活用することで、それまで反応しなかった層からの新たな成果を期待できる。「有名になること」(ブランド作り)を目的とした動画がSNSで一気に拡散される様子を目にしたこともあるだろう。
シスコシステムズの2015年VNIトラフィック予測レポート※によると、2014年の世界のインターネットトラフィックは全体で6GB/1人だったが、2019年には18GB/1人に増加し、その80.1%を動画視聴のトラフィックが占めると予測している。Webコンテンツの中で動画の存在感が増し続けることは確実だ。
Web全般の流れにおいても、クリエイティブの力の面でも、マーケティングに関わる上で動画は避けられないし、避ける理由がないものとなっている。考えるべきは「動画を使うかどうか」ではなく、「何の目的でどんな動画をどう使うか」なのだ。テーマに適したやり方で動画を用い、目的を達成する方法を考えてみよう。
※http://www.cisco.com/web/JP/solution/isp/ipngn/literature/pdf/white_paper_c11-481360.pdf

上の円の大きさは情報量の多さを表す。テキスト広告は文字どおり文章のみの情報であり、バナー広告は文章に加えイラスト、写真などの情報が入れられる。それらの情報手段に加え、動画広告ではBGM・セリフ・ストーリーなども用いてユーザーに語りかけることができる。クリエイティブの表現力が格段に高まり、「ブランドの世界観」といった抽象的なメッセージ表現も得意だ