「Awwwards カンファレンス」レポート!

世界中からデザイナーやデベロッパーが集まるWebデザインの祭典「Awwwards カンファレンス」が、1月27日から29日の3日間にわたり、オランダのアムステルダムで開催された。同カンファレンスの開催は一昨年のロンドン、昨年のバルセロナに続いて3回目。世界中から著名なスピーカーを招いて行われる「カンファレンス」のほか、「ワークショップ」「Awwwards授賞式」、そして「アフターパーティ」で構成されている。

カンファレンスはいわゆる“勉強会”のような雰囲気ではなく、スピーカーが各々の経験やアイデアをシェアする場で、トークの内容も幅広く、映像、デザイン、UX、ワークフロー改善など、現在進行形のWebデザインを俯瞰するのには最適の場となっている。特に、映像とWeb技術を融合させたインタラクティブな表現についての話題は注目度が高く、つねに最新のトレンドを発信し続けているAwwwardsならでは。また、フレームワークやスタイル・ガイドの活用、クライアントとのつきあい方、あるいは予算やスケジュールとの折り合いの付け方といった実務に寄った話題も多く、制作の現場が抱える悩みは世界共通であることを実感させられた。

僕らシフトブレインでは、クリエイティブ・ディレクターの鈴木慶太朗がAwwwardsの審査員を務めていることもあり、このイベントに毎回何名かが参加している。カンファレンス自体はもちろんのこと、世界のクリエイターが一堂に会するということもあり、参加者同士の交流や、ビジネスのためのネットワーキングの場としても大きな意味を持っている。

 

アワードサイト「Awwwards」とは

www.awwwards.com

世界中の優れたWebサイトやクリエイター、エージェンシーを評価するために設立された、Webデザインのアワード。同様のアワードが多く存在する中でも、人気、クオリティともに高く、Awwwards受賞を目標にするクリエイターも多い。賞はエントリーされたサイトの中から、審査員を中心に一般ユーザーからの投票も加味して選出される。サイトでは毎日「Site of the Day」が発表されるほか、カンファレンスでは年間のベストが表彰される。

授賞式

年間をとおしてもっとも優れたWebサイトやエージェンシーを表彰。このステージに立つことを目標にしているクリエイターは世界中に数多くいる。今年、ユーザーによって選ばれた「Site of the Year」は、MediaMonksとUncleGreyによる「Weber – BBQ」 Culturesに贈られた。

カンファレンス

カンファレンスの内容でもっとも印象的だったのは、VR(Virtual Reality)や360°カメラなど、新しい映像表現についての話題が多かったこと。動画をただページに埋め込むのではなく、企画段階からWeb技術との融合を念頭に映像を作り上げていくという手法は、今後、さらに増えていくと思われる。また、Webデザインの歴史を振り返る場面が多く見られたのも今回の特徴。とくにFlashについて複数のスピーカーが言及していた点は興味深い。脱Flashの流れが一段落し、あらためて評価すべきタイミングに入ったのかもしれない。

コミュニケーション

セッションの合間には広間でドリンクと軽食がふるまわれ、参加者同士の交流が盛んに行われていた。カンファレンス自体もさることながら、こういった場でのコミュニケーションこそリアルなイベントの醍醐味。トークの内容についてスピーカーに質問したり、エージェンシー同士でビジネスの打ち合わせをしたりする場面も、そこかしこで見受けられた。

アフターパーティ

アフターパーティはカンファレンス会場近く、教会を改装したホールで行われた。受賞者と乾杯を交わしたり、いままでオンラインでしか交流できなかった相手とはじめて対面したり、昨年のカンファレンスからの近況報告をしたり‥‥。こういった機会にしか会えない友人たちとの別れを惜しみながら、パーティは夜遅くまで続いた。

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