マーケティングの成果を理解し、改善につなげる●セルフサービス式Twitter広告のススメ[3]

結果を次の施策の改善に活かす

広告管理画面を開くと、実施したキャンペーンの情報が「概要」タブに表示されて、インプレッションや費用、コンバージョンに関するデータが一覧できる。ここでキャンペーンの成否が確認できるわけだ(01)。

最低限チェックすべき項目は広告がユーザーに表示された回数であるインプレッションの数に対して、どれほどのクリック率があったかという割合。つまり、実施したキャンペーンの目的の成果にあたるコンバージョン率の項目だ(02)。

とはいえ、実際のところテストで行うキャンペーンがいきなり大成功というケースはそこまで多くないのではないだろうか。しかし、キャンペーンの一連の流れを把握することでターゲットとなる市場規模や属性、興味のあるキーワードについての知見を深めることは確実なので、まずは失敗しても構わない規模のテストケースを数回繰り返して経験値を上げ、ユーザーの心理をつかむ広告運用の「コツ」が見えてきたあたりで本格的なキャンペーンの実施に臨むのが現実的と言えそうだ。

また、ツイートやビジュアルの内容とは別に、ターゲットや予算の設定をより最適なものにチューニングしていくことで、ターゲットの精度は高まり、キャンペーンの効果が出やすくなる。改善のためのチェックポイントは図(03)を参考にしてほしい。

01 キャンペーンの結果は管理画面にグラフ表示される。インプレッション(広告が見られた回数)、結果(サイト訪問者数などキャンペーンの目的にあった操作)、エンゲージメント率(インプレッションを結果で割った数値)と結果あたりのコストをまずチェックしよう
02 例えば「アナリティクス」→「Twitter」の画面では各広告ツイートの詳細なアクティビティやインプレッションとクリック率の推移などが確認できる。ここでツイートからユーザーに与えた影響が定量的に分析できる
03 クリック率と広告表示回数を見比べることでキャンペーンの成否が見えてくる。そもそも表示回数に対してクリック率やコンバージョンが極端に低い場合はターゲットを見誤っているか、クリエイティブに興味を持たれていない可能性が高い。それ以外の場合は設定を調整していくことで改善を図ることが可能だ
04 キーワードによるターゲティングだけでなく、自社キャンペーンと同じ話題を扱う有名アカウントのフォロワーをターゲットに追加して広告を配信できる。キャンペーン中であっても、結果を見ながら方向性を調整できるのがTwitter広告の強みだ

さらに、例えばユーザーを自社サイトに誘導する場合、Twitterからの流入を計測するための「ウェブサイトタグ」の設置をおすすめしたい。そうすることで、Twitter広告の費用対効果が測定しやすくなるだけでなく、コンバージョンを獲得したユーザーと似た属性ユーザーに広告配信を集中させることができる。またWebサイトへの既訪問者のみに広告を配信する「リマーケティング」も行える。具体的な設定手順はTwitter広告のヘルプページを確認してほしい(06)。

 

さらなる運用最適化のために

また、テスト運用を終えて本格運用となれば、上司を説得するための稟議書などの作成が求められることもあるだろう。そうした場合の実践的なノウハウは、Twitter中小ビジネスのアカウントから最新情報を入手したり(05)、Web Designingが主催する無料の「Twitter広告実践セミナー」に参加してもらいたい(07)。他社での成功・失敗事例などがTwitter Japanの担当者から細かく解説されるので、自社のケースに置き換えて施策を考える上での参考になるはずだ。個別の相談にも応じてくれるので、中小ビジネスの広告運用担当者や個人事業主の強い味方になってくれるはずだ。

 

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