
Twitterの動画機能と運用型動画広告のコツ
ライブ感のある動画を提供しよう
コミュニケーションや情報収集などに用いられるTwitterは、リアルタイム性が重視されるSNSだ。短くインパクトのある動画コンテンツは通常投稿でも広告でも好まれる傾向がある。
リアルタイム性が高く動画との相性がよい

ツイートに動画を添付する通常の投稿では、無音で自動再生される。広告も同様にタイムラインに表示される。「プロモーション」と記載されたものが広告ツイートだ

Twitterのもうひとつの動画機能として、「Periscope」がある。Twitter内から直接Periscopeを使ってライブ配信できる
Twitterと聞くとテキストを中心としたツイート投稿のイメージが強いが、画像や動画といったビジュアルコンテンツとの親和性も高い。米Twitter社の発表によると、動画付きツイートがリツイートされて拡散される率は通常の画像付きツイートと比べ6倍以上あるという。
FacebookやInstagramなどほかのSNSとの大きな違いは、自分がフォローした相手のツイートが表示される「タイムライン」のうち、重要な新着ツイート以外は基本的に時系列で流れてくる。つまり、過去の発言に遡って閲覧することには向いていないが、今その瞬間に起きているリアルタイムの出来事を知ることができるのがTwitterというSNSを理解するうえでもっとも重要なポイントだ。
また、ツイート本文は短くてもインパクトがあるものにし、関連するツイートをまとめて表示したり検索可能にするための「(#)ハッシュタグ」を付けるのもポイントとなる。例えば、イベントなどのハッシュタグを利用することで、拡散性の向上が期待できる。
運用型の動画広告は費用対効果が高い
Twitterには、通常の動画付きツイートの投稿に加え、広告として動画を配信することも可能だ。
中小ビジネスでも低予算から手軽にタイムライン上に出稿できる運用型広告「プロモツイート」のうち、動画を添付したものは「プロモビデオ」と呼ばれる。動画をアップロードすれば、プロモビデオのキャンペーンをすぐに作成できる。

広告アカウントを作成すると動画コンテンツをツイート広告(プロモビデオ)として配信できる。地域・性別といった基本属性のほか、興味関心や検索キーワード、類似ユーザー、フォローアカウントなどからターゲットできる

既存の動画投稿をプロモツイートとして配信することもできる。なお、ユーザーのリツイートによって拡散された動画の視聴は課金対象外となる
キャンペーン目的は自動的に「動画の再生」として設定され、動画視聴1回あたりのCPV(Cost Per View)で課金が行われる。しかし、ユーザーがプロモビデオをリツイートやリプライしたことで発生した動画視聴(アーンドビュー)に対しては課金されないというTwitter独自の仕組みがあるため、ユーザー間での自然拡散に成功すれば、高い費用対効果(ROI)を期待できる。
動画視聴に対するアナリティクスツールも・ベータ版ながら用意されているので、動画の再生数、視聴完了率、再生時間合計、再生維持率といった基本的な数値が取得でき、広告でリーチしたユーザーの興味関心なども入手可能だ。
砕けたノリの動画が好まれる
なお、投稿可能な動画の仕様は、動画尺が通常投稿では最大140秒、広告で最大10分と比較的短めになっているものの、縦横比は横長から縦長まで対応できる。
動画クリエイティブ制作のポイントとしては、基本的に自社や商品のフォロワーに対して発信する動画ツイートであれば、CMのように宣伝色が強く感じられるものよりは内輪受けや少々砕けた「ゆるい」ノリのほうが話題を集めやすい傾向にある。
また、タイムラインでは無音で再生されるため、クリックしてもらえるように短い尺でもしっかりとメッセージが伝わるよう、テロップなどの工夫がFacebook同様に必要となってくる。

- 教えてくれたのは… 瀧良太
- (株)LOCUS 代表取締役。社長業に加え、クライアントの動画マーケティング支援、「movieTIMES」編集長、セミナー講師など、新たな動画ビジネスの創造に最前線で携わっている。

- 教えてくれたのは… 宮下周子
- (株)LOCUS 経営企画室「movieTIMES」編集部。movieTIMESとしてマーケター視点に立った動画マーケティング情報の発信に取り組む。海外の動画マーケティング動向にも精通。