
外国人戦略を実現する「Wovn.io」が注目を集める理由
1万を超えるWebサイトで導入 本質を追求した多言語化サービス
「Wovn.io」は、多言語化対応のためのソリューション。Webサイトをはじめインターネット全体のローカライズが難なくできることを設計思想に開発された。いわゆるツールではない。そもそもローカライズとは、現地外国人/在日外国人/訪日外国人に向けた、“外国人戦略”を実現すること。Wovn.ioは、「なぜ多言語化?」という戦略レイヤーからツールを通じた多言語化対応、中長期的な運用までをカバーし、「テクノロジーで外国人戦略を推進する」というスタンスをとる。
インバウンドユーザーを念頭に多言語化対応が求められる昨今、(株)エイチ・アイ・エスや東京急行電鉄(株)など、技術力の高さに着目した大手企業が次々と導入。最大40言語以上、1万2,000以上のWebサイトで活用されている。
Wovn.ioのタグライン「Localize the Internet」とは、どの国や地域、母語を持つユーザーでも最適化されたWebサイトを享受できるようになること、という意味が込められている。
「確かに翻訳は重要ですが、それは多言語化対応におけるごく一部の課題です。翻訳以外にも対応すべきことを、私たちの知見や技術力で、一気通貫に解決できる。それがWovn.ioです」(上森久之さん、以下同)
戦略策定や運用のサポートまで継続的に多言語対応を支援
Wovn.ioの本質は、「なぜ」多言語化対応なのかという出発点から、検討や考察を深めていけるところにある。さらに中長期的な運用を見据えるところまでの一連の行動全体を「多言語化対応」だと捉え、対応できるソリューションとして提供している。
つまり、多言語化対応を巡って面全体をフォローするサービスであり、テクノロジーの力で業務効率と大幅なコスト抑制の両面を支える。
「昨今の状況を考えると、事業者側は直接海外に向けて、もしくは日本に住む外国人、旅行で訪れた外国人に向けて、それぞれのニーズに沿ったメッセージを自ら伝えられるとベターな時代です。Wovn.ioを導入すれば、自社で技術的な開発をする必要はないので、事業者側は技術をWovn.ioに任せた分、より“伝えること”に注力できます」
多言語化後進国でもある日本のWebサイトについて、もっとWebのローカライズを推進するためには、Wovn.ioが負う使命は軽くない。
「今夏から、規模にかかわらず多言語化に興味のある個人、事業者に対して、無料診断サービスを始めています。対面での打ち合わせを含めて約1カ月で診断内容を無償で提供します」
「実はこの商材、外国人のニーズがあるかも」といった自社商品やサービスを抱えている読者は、ぜひ一度相談してみるといいだろう。
より自社のニーズに踏み込んだ多言語化を望む場合でも、きめ細かな対応が機能として実装されている。ユーザーのデバイス環境から自動で最適な言語を選択する「自動言語マッチング」機能や、ブラウザ別/デバイス別など精緻な分析を可能にする「独自解析プラットフォーム」などがそうで、より高度な機能で長期的な運用支援をしてくれるはずだ。
ネイティブアプリの多言語化にも対応へ
ここ近年、Wovn.ioは大手企業を中心にエンタープライズでの導入が飛躍的に伸びている。大手企業ほど多言語化対応は喫緊の課題だが、ゼロから仕組みをつくると「1年かかって●億円」という現実もあった。Wovn.ioであれば、導入期間に約2カ月、予算も大幅に圧縮できる。
Wovn.ioの今後も余念がない。象徴的な機能の1つが、ignore(イグノア)機能。これを使えば、機密性の高いコンテンツに対応できるようになる。
「セキュリティレベルの高い、会員サイトのログイン後のページやECサイトの管理画面、イントラネット、外資系企業日本法人の勤怠管理や経費精算などの社内システムなど、多言語化対応をしたいが外部に情報を漏らしたくないWebサイト、Webページに重宝する機能です」
もう1つ強調したいトピックが、ネイティブアプリの多言語化に対応できるアプリケーション「Wovn.app」(ウォーブンドットアップ)の開発だ。Webサイトだけでなく、スマートフォン利用時の、スマホ向けサイトとともに、スマホアプリの多言語化対応への需要は、容易に想像できる。
「現在はiPhone向けをベータ版として提供開始中です。例えば、翻訳の一部を追加したり修正したい場合、従来どおりだとAppleに煩雑な再申請の手続きが生じるほか、アプリユーザーも再度更新する手間が必要でした。Wovn.appの技術だと、ソースファイルを更新せずにコンテンツのみを変更できるので、Appleに更新申請が不要です。年内にはAndroid向けも公開予定です」
多言語化対応の常識が変わりつつある。
「24時間、365日。Wovnシリーズの技術力で、常に最新状態で多言語化対応できるWebサイトやアプリを運用していただきたいのです」
Webのローカライズを念頭に使いやすいエディタ(編集)画面
とはいえ、読者からすると、翻訳に関する手順は気になるだろう。それでは一通りのフローを説明しよう。
まずは、コードスニペットを発行して、対象とするサイトのheadタグ内にペーストしよう。これで対象サイトが多言語化に対応するようになる。自前で対応したいという運営者が気軽にトライできる仕組みなのが嬉しい。
次にWovn.ioへとログインしたら、新規プロジェクトとして対象サイトのURLを登録し、元言語(例:日本語)と翻訳したい言語(例:英語、中国語…etc.)を選択しよう。登録されたページはレイヤーごとで管理されて、任意のページを選択するとWovn.ioがコンテンツを自動取得する。
これ以降はWovn.ioのエディタで作業を行う。「ライブ編集」モードを選択すると、元言語と翻訳希望言語の欄が左右に配置。自動で単語や一文単位が識別されながら並べられる。ここで機械翻訳を選ぶと、AIベースの機械翻訳された対訳が表示される。あらかじめ用語リストを準備できていれば、機械翻訳をベースにしながら、固有名詞や固有の表現について、希望通りの表現に統一した上での変換が可能だ。
エディタ内では左右に元言語と翻訳希望の言語が表示されるので、検証しやすいのも特徴だ。翻訳内容が気になる一文には自前で編集もできるし、「プロ翻訳」を選択すれば、Wovn.ioのネットワークを通じて、即座にプロフェッショナルの翻訳依頼が簡単に実現できる。
こうした機能に関する柔軟性は、もともとが公開中の既存サイトに対して、後づけで多言語化対応を加えていくことができる、という考え方に基づいている。
企画協力:Wovn Technologies株式会社