[UXプロセス STEP1]03 チームの「ゴール」を共有しよう

メンバー間で視線を合わせる

制作に取り掛かるまでの5ステップ。その最初のステップでもっとも重要なポイントがチーム全体でプロジェクトのゴールを定め、それを共通認識とすることです。これからつくりあげていこうというサービスが、「誰」に対してどんな「価値」を提供できるものにするのかを皆で確認しておこうというわけです。

そのために必要となるのが、情報の収集と整理です。たとえば、これまで自分たちがどんなサービスを提供してきたのか、そしてそれがユーザーに対してどんな価値を与えてきたのか(与えられなかったのか)をはっきりさせると同時に、同業他社がどんなサービスを提供しているのか、その現状を調査し研究を進めることも大事なポイントになります。こうした取り組みを進めていく中で、メンバー間で目標を共有していこうというわけです。

 

エグゼクティブインタビュー実施のすすめ

その際に難しいのは、チーム内にいるWeb制作会社などのパートナー企業のメンバーにも、会社がなぜ課題に直面しているのかを正しく理解してもらうことです。課題の本質を理解するためには、プロジェクトの表面的な部分だけではなく、会社の成り立ちや目標、さらには受け継がれてきた独自の文化やルールなども理解しなければなりません。

そこでおすすめしたいのが、「エグゼクティブインタビュー」の実施です。エグゼクティブインタビューとは、プロジェクトに加わるパートナー企業のメンバーが、プロジェクトの責任者(経営者や意思決定を行う立場にいる人)と話をして、理解を深める手法のことです。一人あたり30分から1時間程度の時間をとり、会社の成り立ちやこれから、さらにはプロジェクトが担う使命、メンバーへの思いなどについて話をしてもらいます(具体的にどんな話をすればいいのかは下図にまとめました)。

パートナー企業のメンバーにとって、経営視点からの意見を聞くことはプロジェクトの位置付けを理解するためだけでなく、さまざまな提案を行う際にも役立つものになるはずです。

こうしたプロセスを経ながら、メンバー全体がなぜこのプロジェクトに取り組む必要があるのか、その理由と目的を理解していきます。それができれば、これから取り組むプロジェクトが、「誰」に対してどんな「価値」を提供すべきなのかを正しく理解できるでしょう。

 

ポイント!

パートナー企業のメンバーにも課題を正しく理解してもらうための場を設けよう

 

 

エグゼクティブインタビューで聞くべきこと

エグゼクティブインタビューでは、会社の目標や課題、そしてプロジェクトの位置付けやゴールを理解するために、経営者の高い視点からの意見を聞いていく
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