
知識ゼロでもすべての人がアプリ開発者になれる。「Base44」を使って、自然言語でツール開発にチャレンジ!

Base44は、「◯◯の機能をつくって」と自然言語でアイデアを伝えるだけで、アプリ開発ができるAIプラットフォームです。
プログラミングの知識がなくても、業務改善や管理ツールなどを簡単に制作できます。しかし、本当にまったくの素人でもアプリをつくれるのでしょうか?プログラミング知識ゼロの編集者が、自然言語でAIに指示する”バイブコーディング”でBase44を使ったアプリ開発にチャレンジしてみました。
目次
Base44で業務トラッキング&休憩アラートアプリを開発
Base44は、2024年創業のスタートアップが開発した、AI搭載のアプリ開発プラットフォームです。プログラミングなどの専門知識は不要で、自然言語による指示(プロンプト)を入力するだけでUI設計からバックエンド構築、ホスティングまでAIが行ってくれます。

世界的なWeb制作プラットフォーム「Wix」はその先進的な技術にいち早く注目し、創業からわずか半年後にBase44を買収しました。今やノーコードでWebサイトがつくれるだけでなく、アプリ開発もできる時代となったのです。
Base44は以前から日本語でのアプリ開発に対応していましたが、2026年3月に日本市場向けに最適化した日本語版製品がリリースされ、より直感的に使いやすくなりました。さらに4月には、新たにAIエージェント「Superagents(スーパーエージェント)」の提供も開始。自然言語で目標を伝えるだけで、自律的にタスクを実行してくれるAIエージェントも開発できるようになっています。
本記事では、Base44のはじめの一歩として、無料プランを使ったアプリ開発にチャレンジしていきます。料金プランによって利用できる機能やAIを使うためのクレジット数は異なりますが、無料プランでもアクセス解析ダッシュボードやユーザー認証システム、データベース機能などを利用できます。

無料プランでは、AIのクレジット数に制限があり、1日あたり最大5回、1カ月で25回までとなっています。そのため、指示はなるべく一度にまとめて行い、不要なやり取りを減らすことでクレジット消費を抑えるのがポイントです。
あらかじめ別のAIでアイデア出しや仕様の壁打ちを行い、アプリの内容をある程度固めてからBase44に伝えると、よりスムーズに開発を進められます。
今回は、仕事の進捗をトラッキングしつつ、デスクワークによる運動不足や疲れ目を防ぐための休憩を促すアラートを表示するアプリをつくることにしました。それでは、ここからは実際にBase44でアプリ制作を行っていきます。
たった数分でアプリの基本機能が作成できる!
Base44でアプリを開発するにあたり、まずはアカウントを作成します。ダッシュボードにログインすると、画面中央に「次は何をつくりますか?」という質問が表示されています。その下にあるボックスに、つくりたいアプリの内容をテキストで入力しましょう。

ここでは、あらかじめAIと要件を壁打ちしておいたアプリの概要をそのまま入力しました。今回Base44に伝えた内容は、次のとおりです。
・仕事時間を累積で記録できるシンプルなトラッカーを作成
・開始/停止ボタンで作業時間を計測し、合計時間を表示
・一定時間(例:60分)ごとに「立ち上がる」「ストレッチする」などの休憩アラートを表示
・アラートの間隔はユーザーが変更できるようにする
・過去の作業時間を日ごとに一覧表示できるようにする
・シンプルで直感的なUIにする
プロンプトを送信するとダッシュボード左側エリアに実装プロセスが次々と表示されていき、数分後にはメインエリアにアプリのプレビューが生成されました。

生成されたアプリの名称は「Work Tracker」。歯車アイコンをクリックすると休憩アラートの設定画面が表示され、15分から120分までの選択肢を−/+ボタンで5分刻みに調整できるようになっていました。

これらの仕様を細かく指定したわけではありませんが、Base44が指示の意図を汲み取り、実用的な形に落とし込んで設計してくれたようです。
作業ごとのトラッキング内容や休憩の内訳も記録したかったため、次の指示を追加しました。
作業内容を記録し、その累計を確認できるようにしたい。
また、休憩中に何をしたのか(ストレッチなど)も記録し、たとえば1カ月でどれだけストレッチを行ったのかを累計で見られるようにしたい。
メインエリアには開発中のアプリのプレビューが表示されているため、ここからは左側エリア下部にある入力ボックスにプロンプトを追加していきます。

追加の指示を送ると、Base44のほうから「作業内容の記録はどのように入力しますか?」「休憩内容の記録タイミングはいつがよいですか?」「累計の表示画面はどのようにしたいですか?」といった3つの質問が返ってきました。
そこで、それぞれ選択肢の中から「セッション開始時にテキストで入力」「いつでも自由に追加できる(手動)」「月ごとのカレンダー形式で一覧表示」を選択しました。

アプリに反映後、トラッキングを「開始する」ボタンをクリックすると「今日の作業内容は?」というダイアログが表示されるようになりました。Base44が「おそらくこうした項目が必要になるだろう」と想定したいくつかの入力項目に加え、自由に記述ができるボックスも用意されています。

また、右上の歯車アイコンの隣に新たに追加されたカレンダーアイコンをクリックすると、日ごとの合計作業時間がカレンダー上に表示されていました。任意の日付を選択すると、カレンダーの下部にその日の作業内容や休憩の内訳が一覧で表示されます。

休憩についても作業と同様に、選択肢と自由記述の両方で記録できるようにしたかったため、以下の指示を追加しました。
休憩アラート時に「ストレッチ」「水分補給」「瞑想」などの休憩種別を、選択または入力して記録できるダイアログを追加してください
すると、設定した休憩時間になると、主な休憩項目の選択肢に加え、自由に入力できるテキストボックスや休憩時間を記録する項目を備えたダイアログが表示されるようになりました。

ここまで作成したアプリの動作を確認したところ、トラッキングがWebブラウザ上でアプリを表示している間しか行われていませんでした。そこで、次の指示を追加しました。
PCで他のブラウザやタブ、アプリを表示している間もトラッキングが継続されるようにしてほしい
アプリがバックエンドで動作するようになりました。

ここまでで、アプリの基本機能はひととおり完成しました。作業を始めるときは「開始する」ボタンをクリックし、示される作業内容のダイアログから項目を選択・入力するとトラッキングがスタートします。
設定した時間になると休憩のアラートが表示され、休憩終了後にその内容と時間を入力すると、再び作業のトラッキングが再開されるというツールになりました。
デザインやUIをつくり込んでアプリを公開
続いて、デザインやUIを整えていきます。まずは「北欧テイストのデザインにして」と伝えたところ、温かみのあるオフホワイトやテラコッタ系を基調とした配色になり、フォントもDM Sansを用いたシンプルな文字組みに変更されました。

指示を入力するボックスの上には、Base44からの提案が表示されます。今回、提示された案の中にはピンとくるものがなかったので、「他にどんなブラッシュアップをしたらいいと思う?」と尋ねてみました。
すると、UXの改善案やデザイン面での工夫など、さまざまな観点から多数のアイデアを提案してくれました。

Base44が提案してくれたアイデアの中から、タイマーをフリップクロック風のアニメーションで表示する案を選択。あわせて、作業内容に応じてプロジェクト名を追加できるよう指示しました。


デザインをつくり込む際に、「ここを変えたい」という具体的な意図はあっても、それがどの要素なのかを言語化するのは意外と難しいものです。
そんなときは、左上にある「編集」メニューをクリックすると、divタグやpタグなどの要素を選択したうえで編集内容を指定できます。色や余白(margin/padding)などのメニューから直接調整できますし、「要素を編集」というメニューから自然言語で指示を出すこともできます。
今回は、h1要素となるアプリのタイトルを選択し、名前を「Worklife Tracker」に変更。さらに「ロゴにデザインして」と指示しました。

すると、ただ文字を入力していただけだったアプリ名が、きちんとしたロゴとしてデザインされました。一方で、全体の印象はおとなしく感じられたため、続いて背景のdivタグを選択し、「北欧テキスタイル風の柄をつけて」と指示しました。

しかし、背景に柄を追加したことで、文字要素が読みにくくなってしまいました。そこで、それぞれのdivタグを選択し、「半透明の白を敷いて」と指示しました。その結果、背景の雰囲気を残しつつ、テキストの可読性を確保できました。
一方で、タイマーはアプリの主役となる要素なので、ほかとは区別し、あえて従来どおりの白い背景のままにしています。

また、編集メニューの横にあるパレットのアイコンをクリックすると、全体のテーマカラーを確認・変更できます。もともと同系色でまとめられていたため、「開始する」ボタンがやや目立たない印象でした。
そこで、プライマリーカラーをグリーンに変更。主要な操作ボタンが視覚的に強調され、全体のメリハリがつきしました。

アプリのデザインが完成したので、ダッシュボード右上にある「公開」ボタンをクリックして公開します。すると、WebアプリとしてアクセスできるURLが生成され、すぐに利用できるようになりました。これでアプリが完成です。なお、有料プランを利用すれば、モバイルアプリとしての公開や、独自ドメインを設定したURLでの運用も可能となっています。

実際にBase44でアプリ開発をしてみたところ、専門的なプログラミング知識を求められることもほとんどなく、自然言語でのやりとりだけで簡単に業務管理ツールを作成できました。
もしアプリを使いながら変更したい点があっても、Base44の管理画面から修正して再度公開すれば、その内容はすぐに反映されます。運用しながら自分で改善を続けられる点は、既存のツールにはあまりないBase44ならではのメリットでしょう。
普段の生活や仕事の中で、ちょっとした不便さや非効率を感じたときには、Base44に相談してみることで、日々の作業が少し快適になるかもしれません。
文:平田順子