
事例:企業とYouTuberの広告効果は? 「丸亀製麺」●特集「動画マーケティング」
「大食い」で人気のYouTuberの木下ゆうかさんが丸亀製麺を訪れ、釜揚げうどん6人前と各種天ぷら、おむすび、いなりなどのサイドメニュー、締めて3,650円分を食べまくるというこの動画。いまもYouTubeで閲覧することができるので、まずは見てから、以下の結果を確認してみてほしい。

そもそもこの動画は、テレビ広告では実現しきれなかった「興味喚起」や「コンバージョン」を補完しようという狙いで作成されたものだ。2015年2月6日に公開され、キャンペーン期間の3月10日までに約35万回再生された(10月末現在で約147万回まで伸びている)。その後の成果を調査会社に依頼して作成したものが、以下の2つのグラフだ(いずれもUUUMより提供されたもの)。

グラフ01は動画を閲覧したユーザーの態度がどう変わったかを示すもの。丸亀製麺が、ほぼ同時期にテレビCMを打っていたこともあって、「認知度」に関しては大きな差はないが、「興味関心」と「好感度」、そして「購買意欲」については20~30%もの大きな差がついていることがわかる。このポイントが、YouTuber動画がテレビCMを補完した部分だと考えることができるだろう。

グラフ02は動画視聴者のコンバージョン率を示すもので、視聴が購買とどうつながったのかを調査したものだ。動画本編ではうどんだけでなく、サイドメニューである天ぷらやおにぎりを食べるシーンがあるが、意外にもそれがコンバージョンにもつながっていることがよくわかる。UUUMでは、動画の7~8割がスマホで視聴されているため、直接購買行動につながりやすかったのではないかと分析している。この点もYouTuber動画の特色の一つだといえるだろう。

匿名投稿アプリ「Rumor」(DeNA)と、はじめしゃちょーとのタイアップ動画。視聴したユーザーは、興味関心、好感度、購買意欲のいずれも30~40%ポイントの向上が見られたという

ワコールのブラリサイクルキャンペーンとのタイアップ。キャンペーンそのものへの興味関心や好感度を向上させる効果に加え、企業ブランドへの好感度も大きく向上する結果を呼んだ