
【最新Facebook投稿術】ひとりでも成果が上がる!運用技8
1 短期上達の鍵は「同業研究」にあり
「下手の考え休むに似たり」という諺がある。知識も経験もない初心者が一生懸命考えたところで、上達までの道のりは程遠い。ここは、まず徹底的に同業研究しておきたい。国内でもブームから7年も経っているFacebook。検索をすれば、多くの業態で、ファン数も「いいね!」も多い人気Facebookページがみつかる。それらのページが、どんなテーマを、どんな書き方で投稿している? 投稿する曜日・時刻のタイミングはいつ? お客様とのやり取りはどうしている? それらのさまざまな要素を書き出していこう。そして、自社で真似できそうな要素は、即取り入れていくべきだ。SNSは上手なところを研究して、真似る。これが短期上達の鉄則である。
2 リンク記事はクリック数を探求
Facebookページにリンク記事を投稿すると、「いいね!」が少なくなる。しかし、それと記事のクリック数は、まったく別物だ。Facebookページは、リンク記事が数多くクリックされ読まれるほど、その記事をより多くのユーザーに表示する仕組みになっている。「いいね!」は数十件程度でも、実は数百人以上が読んでいる場合も珍しくない。その数字は、投稿記事下にある「リーチ◯人」という青文字を押せば確認できる。よって、クリックされる人気リンク記事のタイトルの付け方、リンク記事を読んでもらう本文の書き方など、いろいろと試しながら、クリック数が多くなる必勝パターンを早く見つけ出すことが肝要だ。
3 Instagramでスキルアップ&写真同時投稿
写真投稿のセンスアップには、写真に特化したSNS「Instagram」を参考にする。Instagramで自社の業種の主要キーワードを入れると、その中には「人気投稿」のカテゴリがあり、「いいね!」されている写真も閲覧できる。それらの写真の中には、構図の工夫や、写真加工アプリでの編集次第で、素人でも投稿できそうな写真もかなりある。それらを参考にして、センスの良い写真をアップし続けることで、お客様の反応も写真センスも上がっていく。さらにInstagramには、Facebookページにも同時投稿できる機能がある。これを使えば、プラス4,200万人以上の媒体に投稿ができて、運用効率がいい。ぜひ、駆使しよう。

4 お客様の投稿は「接客の基本」でリアクション
店舗などのFacebookページの場合、お客様が個人のFacebookでチェックインして投稿をしてくれると、その旨がFacebookページに通知される。その場合、必ず「いいね!」をして、お礼のコメントをするのはもちろん、Facebookページにも、心よりお礼を示した上でシェアをするべきだ。そうすることで、お客様へ感謝の心をもって営業しているという姿勢が、対外的に広く伝わる。また、喜んで来店投稿をしてくれたお客様にも、店舗からの対応とシェアが重ねてのサプライズとなるので、ますます店舗のファンとなり、次回来店のリピートや友人の新規紹介につながる。お客様からの喜ばしいアクションにしっかり対応して、次のチャンスにつなげていく。接客の基本を、Facebookでも行うべきだ。

5 名物コーナーを決めて、続ける
お客様にFacebook ページを継続して読んでもらうには、名物コーナーを企画するのが手っ取り早い。たとえば“毎週月曜20時「知らないと年10万円損する◯◯の話」をFacebookにて配信中”といったイメージだ。お客様が興味があるテーマを決まったペースで定期配信すると明言することで、お客様はそれを読むのが楽しみになる。また、配信側も毎週配信を“義務”と意識付けることで、情報を定期配信するクセがつく。Facebookページは、継続しなければ効果はない。継続するには、継続せざるを得ない状況に自らを追い込むのが、実は、最も合理的な解決法だ。
6 スマホ撮影の撮って出しショート動画を駆使
ここ数年のFacebookは、明らかに動画を重視している。特に最近のFacebook動画の主流は、15秒から60秒程度のショート動画だ。しかし、初心者に高度な動画編集は難しい。だからこそ、スマホで撮りっぱなしの無編集ショート動画でも良いのだ。たとえば、飲食店なら“焼く・煮る・蒸す”のシズル感あふれるシーン。製造業なら、機械から部品が成形射出されるシーン。それぞれの業種において、普段お客様が見られない特徴的なシーンを、ショート動画として撮って出すだけでも、興味関心は予想以上に得られるものだ。動画だからと難しく考えずに「撮って出し」でいろいろと試して見て、反応の良い動画のテーマを見つけよう。
7 モノが完成していく過程をライブ配信
Facebookが今まさに推している新機能が、動画のライブ配信である「Facebook Live」だ。アプリの入ったスマホがあれば、いつでもどこでも生配信できる。しかも、今はライブ配信の表示数が、通常の写真やリンク記事よりも数多く伸びる傾向にあるので、積極的に試していきたい。実際、ある園芸店では、植物の寄せ植えを完成させるまでの工程を延々とライブで配信して、1,000人を超える視聴者がいる。こうした、ゼロから形作られて完成していく過程は、特にお客様の関心を惹く。さらに、ライブ視聴者から感想や質問がチャットに寄せられる場合もあるので、リアルタイムに応え、それによりお客様との距離を縮めていくことも重要だ。

8 絶対ルール! ネガティブ投稿は一切なし
初心者が絶対に犯してはならないルールは一つだけ。ネガティブ要素のある投稿は、一切しないこと。何かに対しての悪口や愚痴は、言語道断だ。さらには、結果として何かを貶めるような批判的な評論も、絶対にするべきではない。ファン数が数十人しかいない、影響力のないFacebookページでも、見ようと思えば、日本全国から誰でも見られる。SNSは公共空間である。少しの油断で書いてしまった、たった数行の失言が、数時間後には数百万人の目に触れ、全国各地の見知らぬ人から失言への叱責が鳴り止まない…こんな炎上は毎日のように起きており、初心者にその鎮火対応は不可能だ。とにかくネガティブ要素のある投稿は、一切しない。これが唯一かつ最大の炎上防止策である。


- 教えてくれたのは… 坂田誠
- 株式会社はちえん代表取締役。SNS運用コンサルタント。全国の商工会議所などで開催される中小企業向けSNSセミナーで、年間100本、総計500本以上の講師を務める。