
実践!スマートスピーカーのスキルができるまで
(1)スマートスピーカーのUXを考えてみよう
スマートスピーカーのUIはこれまでのWebやスマートフォンのUIとはまったく異なるもの。ユーザーのナビゲートしていくにあたっては、Webやスマートフォンからは想像のつかないような、意外な問題点が生じてきます。そのあたりのポイントなんといっても試してみないことにはわかりません。ここではスマートスピーカーを使ったUXを検討する方法を紹介していきますので、ワークショップなどを催して試してみることをおすすめします。楽しみながら、スマートスピーカーのノウハウを身につけましょう。
(2)Amazon EchoのAlexa用スキルをつくってみよう
スマートスピーカー「Amazon Echo」ではAmazon Alexaの開発者ポータルを利用してかんたんにスキルを作成できる仕組みが用意されており、開発者用のアカウントを取得すればすぐにでもテスト開発を行うことができるようになっています。エンジニアであればすぐにでも作成できるし、Web制作者でもJavcascriptをかじったことがあればすくにでも実践できるでしょう。スマートスピーカーは新しい領域。試してみなければわからないことも多いので、まずは挑戦してみましょう。
1 「呼び出し名」をつける
Amazon Alexaの開発者ポータル(https://developer.amazon.com/ja)で、スキルの音声やり取り部分を設定します。スキルの作成を始めたらまずは「呼び出し名」を付けましょう。スキルを起動する際には、まずはこの呼び出し名をAlexaに対して発話することになります。
2 Alexaで聞き取る発話文を登録する
インテントの画面では、ユーザーが発話しそうな文章を「サンプル発話」として登録します。どんな質問が想定されるのかを検討しつつ、単語やその語順、さらには助詞などを細かく変えながら登録しましょう。
3 頻出語を登録する
ユーザーが使いそうな単語をあらかじめ登録しておくと、やりとりが自然になります。単語リストは「スロット」値として登録しておき、サンプル発話の中に、動的に変化する変数として設定しておきます。
4 あらかじめ用意されたスロットを使う
俳優の名前や、動物の名前、作家名などはあらかじめ登録されたスロットが公開されています。これらを活用すると、Amazonが持つ膨大なデータを利用して、スキルの幅を広げることができます。
5 アマゾンのサーバと接続する
音声側の作成が終わったらAWS Lambda(サーバ)とのつなぎこみをしましょう。両者をつなぐ際にはAlexaのスキルIDをAWS Lambda側に貼り付け、AWS Lambda のARN(Amazonリソースネーム)をAlexa側に貼り付けます。
6 トリガーの設定
ここでは作成したAlexaのスキルがスタートしたら、AWS Lambdaに置いたプログラムを動かす設定を行います。
7 プログラムを作成する
受け取った音声に対してどんな受け応えをするのかを定めたプログラムはAWS Lambdaに配置します(別のサーバを利用することも可能)。JavaScriptやPython、Javaなどが利用できます。テンプレートが用意されているので短時間で作成することも可能です。