
Webマーケティングにまつわるデータ集
オウンドメディアはホントに効果があるのか!?
運用実態は、半数以上のBtoB企業が積極的
2012年頃からコンテンツマーケティングに必要な手法のひとつとされる、オウンドメディア。BtoB企業のマーケティング担当者142名にアンケートしたところ、40.1%が「運営している」、21.1%が「運営していないが、今後運営する予定がある」と回答。6割以上がオウンドメディアに対して積極姿勢である一方、9.2%が「過去に運営していたが停止」してしまっている現状も見過ごせません。

運営継続のジャッジは短期傾向にあり
現在もオウンドメディアを継続している企業のうち、3年以上継続している企業が半数を超えます。また「5年以上」継続しているという回答が最も多く、31.6%を占めます。長期的運用の様子が見られる一方で、現在オウンドメディア運営を停止している企業は、「1年~2年未満」の短期間でその判断をしています。継続企業と停止企業の運営期間の差は、大きな特徴だと言えそう。


スムーズな運営のカギを握る“記事外注費”
オウンドメディアの運営を停止した企業も継続している企業も、「外注していない」が7割以上を占め、社内で内製する傾向があります。しかし、継続している企業については、記事単価2万円以上が17.1%。うち6.4%は、記事単価「10万円以上」で外注しています。対照的に、停止した会社では、2万円以上の外注費を割いている企業はありません。継続できるか否かは、ここにひとつ分岐点がありそう。


成果を実感するには、十分な「時間」が必要!
オウンドメディアの成果を感じるまでに「1年以上」かかったという回答は、35.1%と最も多い。次いで、「6カ月~1年未満」が26.3%と、成果を実感するには少なくとも半年以上の時間が必要だと言えます。しかし、過去に運営していたがオウンドメディアの運営を停止した企業の中には、半年ももたないところも。その成果を感じる前に、決定を下している可能性があります。

実感できるオウンドメディア運営の効果
回答者の約半数が、オウンドメディアを運営することで「認知拡大」につながったとその効果を実感しています。次いで実感の多い効果は「問い合わせ・資料請求などのリード獲得」「ブランディング」という結果に。オウンドメディアは一般的に、ユーザーとの接点の創出やブランディングが目的とされるものなので、その成果がきちんと得られているということになります。

データが示す、Webユーザーの活用実態
今や軽視できない「スマートフォン」対応ページ
スマートフォンの利用が増えていることは肌感にもありますが、実際にどの世代もインターネットを利用する際のデバイスはスマートフォンが最も多くなっています。50代でも80%近くの人が、スマートフォンでインターネットを利用。また、60代以上についてもスマートフォン利用が進んでおり、最も利用されているデバイスに。全世代がスマートフォンでサイト利用していることを考えると、スマートフォン対応のWebページは軽視できません。

※16歳以上の男女
※パソコン、スマートフォン、従来型携帯電話、タブレットのいずれかの機器を通して月1回以上インターネットを利用する人
人口:国勢調査2015年
「購入」に関してもスマートフォン利用が逆転!
スマートフォンでインターネットを利用する目的のうち、ショッピング関連のカテゴリーに注目。「商品やサービスを購入するため」にスマートフォンを利用する人は、2017年ではパソコン利用者より下回っていたが、2019年では逆転。購入のためのスマートフォン利用する人が、4ポイントも増加。また、「買い物に関する情報を得るため」にスマートフォンを利用する人は、2017年より3ポイント増加し、パソコン利用者との差を広げています。

30代以下は、「消費者の意見」に信頼を寄せる傾向
30代以下が信用する情報ソースとしては、「知人からの勧め」が57%で最も多い。次に続く「オンラインに投稿された消費者の意見」は、2017年に比べて12ポイントも上昇しているのは注目したい点です。また、デジタルメディアでは、「検索エンジンの結果に表示される広告」「オンライン動画広告」は、2017年対比が5ポイントアップ。その他の項目も軒並みポイントを上げ、信頼度が高まっています。

「信頼度」と「行動」が必ずしもリンクしないオーバー50
50代以上の人にとって信頼度の高い情報ソースのうち、「オンラインに投稿された消費者の意見」は、2017年対比で7ポイントもアップ。「ブランドのWebサイト」「知人からの勧め」もポイントを上げている一方、従来メディアである「新聞記事などの論説」や「テレビ広告」はその信頼度が低下しています。しかし50代以上では信頼度がそのまま利用、購入にはつながらない模様。利用、購入をした情報ソースの順位を見ると(表右)、「製品の使い方などを紹介した動画」がランクイン。商品・サービスがわかりやすいものに、行動を起こす傾向があるのかもしれません。


感覚値として感じていた、ユーザーの動きを数字で裏付け!
20代の購入はスピード決断!
Yahoo!ショッピングにアクセスして最初の注文を押し、処理完了までの時間の平均値では、20代は断トツのスピード感。逆に50代は時間をかけて検討。20代は、50代の1.2倍の速度で購入の意思決定をしています。 ※ユーザーがYahoo!ショッピングにおいてセッションを開始してから、最初に注文ボタンを押して処理が完了するまでの時間を全デバイスで計測。集計期間(2018年4月~2019年3月)の平均値を年代別に算出

ユーザーはどれだけスクロールして情報を探すのか
スマートフォン版Yahoo! JAPANトップページで、ユーザーはどれくらい下の記事まで読んでいるか示したデータ。20代は上から31番目の記事までしか読まず、最も下の記事を読む40代とではその差はおよそ10記事。 ※スマホ版Yahoo! JAPANトップページにおいて、ユーザーが1日にクリックした中でも最も下部に表示されていた記事の表示順位を計測。年代別に集計期間(2019年9月1日~30日)の平均値を算出

若者の検索事情、Twitterが検索エンジンを上回る!
アラウンド20の若者が情報収集に利用するツールの1位は「Twitter」。男性は62.3%、女性は67.7%となっており、「検索エンジン」を上回る数字となっています。そこに加えて、男性は「YouTube」でも情報収集。女性の場合は、65.7%が「Instagram」を情報ツールとしても利用。若者をターゲットとした場合、検索エンジンでの検索順位対策だけでは十分ではないことがうかがえます。

訪日客へのプロモーション
インバウンド対策に要注意!外国人にウケが悪い広告
訪日外国人へのPRには、インターネットプロモーションは有効な手段。上は、どんなアプローチが有効なのか、中国、香港、アメリカに対して行ったWeb広告に関するアンケート調査。訪日客が迷惑に感じるWeb広告(SNS以外)は3カ国とも、「ポップアップ広告」「スティッキー広告」が上位を占めています。また、「動画」に対する意識はばらつきが大きくなっています。



マーケターの意識調査
マーケターは生活者に向き合いたい!
75%が「戦略策定」をマーケターの重要業務だと感じています。次いで「顧客インサイト分析」67.4%、「市場分析」39.1%と回答。生活者に向き合い、知るための業務が重要だと考えるマーケターが多いようです。

業務遂行にもっと時間が欲しいのだ!
「重要業務にどれだけ時間を使えているか」を調査。41.3%が「2割以下」と回答。半数に迫る割合の人が、重要だと考えている戦略策定や顧客インサイト分析、市場調査に十分な時間をとれていないと感じているようです。
