ク?ランフ?リは 踊る折り紙「DANCING PAPER」と??「ちゃんりおメーカー」!

 

技術も環境も進化を続けるインターネットにおいて、新たな表現に挑み、人々に感動を与え、記憶に刻まれる作品を顕彰する「Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード」。今回で10年目を迎えるこのアワードの受賞作品発表と贈賞式が2015年12月15日、東京・六本木で行われた。

今回のアワードの特徴は、対象となる作品のプラットフォームをPC、スマートフォン、タブレットのほか、ウェアラブルデバイスやIoT機器などの「マルチデバイス」へと広げたこと。実は、同アワードは毎年のように募集条件やカテゴリーを変化させてきた。進化の激しいこの分野において、常に新しい表現を求め、将来を担うクリエイターの発掘に努めてきた同アワードならではの特徴であり、10年にも渡って支持されつづけてきた理由だろう。冒頭の挨拶に立った同社代表取締役社長の宮坂 学氏は、今回のエントリー数が過去最大だったことと、そのなかでもイノベーション部門に人気が集まっていたことを明かした。

また、過去9年間の一般の部グランプリ受賞者の中から、受賞後もっとも活躍しているクリエイターに贈る特別賞「Creator of Decade」を発表。2009年度にビジュアルブログ検索エンジン「Blogopolis」でグランプリを受賞し、その後スマートニュース(株)を起ちあげ、現在、同社代表取締役社長/共同CEOを務める浜本階生氏が選出された。浜本氏は「アワードを通じてものづくりの楽しさを再認識できたことが、その後のスマートニュースを立ち上げる直接のきっかけになりました」と、メッセージを寄せている。

 

一般の部 グランプリ

DANCING PAPER

折り鶴が音楽にあわせてダンスする。電子工学の力で実現した驚きの表現がたちまち話題を呼び、ネット上で拡散されていった。審査の過程でも「心にひっかかるクリエイティブは強い」と納得させられたという。制作者の「動いた。」は、趣味で電子工作をしているという大阪の3人組。「DANCING PAPERは『面白いものを作ったので』とWeb上に動画を公開したものでした。それがちょっとバズったのに気をよくして、ここまで制作を続けています。副賞の方はアトリエの家賃に当てたいと思います」。 制作者:動いた。

 

企業の部 グランプリ

サンリオピューロランド夏の集客プロモーション「ちゃんりおメーカー

2015年夏のピューロランド集客施策の一環として公開された、「誰もがサンリオ風のキャラクターに変身できる」アバター生成アプリ。圧倒的な話題を呼び、12月までに1,900万ものキャラクターが作られたという。また、連動した施策をピューロランド内の商品やサービスにも展開し、集客に大きく貢献。総評でも「グランプリを取るに値する圧倒的な実績があった」ことが受賞理由として挙げられていた。 クライアント:(株)サンリオエンターテイメント 広告代理店:(株)博報堂 制作会社:面白法人カヤック/(株)ピクス/(株)ブエノスフィルム/(株)シェイク/(株)博報堂アイ・スタジオ

 

一般の部 イノベーション部門:Gold

旅する傘

誰でも自由に使えるビニール傘を用意し、人から人へと移動する傘の位置情報を取得することで、傘の「過去と未来の旅」を可視化するプロジェクト。スマートフォンを使って傘のロックを解除し、GPSを作動させるといった技術もさることながら、一連の手順を自然な行為として実装した点やアートディレクションにも高い評価が集まった。制作した川久晋悟氏は、「プライベートでチームを組み、役者さんなど顔見知りでもなかった人たちと一緒に賞が獲れたことが嬉しいです」と話していた。 制作者:川久晋悟/久保田健二/道満健生/田村緒里絵/佐々木ヤス子/西原希蓉美/番匠真之(ThE2VS2)

 

企業の部 サービス・コンテンツ部門:Gold

「進撃の巨人展」360° 体感シアター "哮"

「進撃の巨人展」に併設された『Oculus Rift』を使った360度の体感型イベント。最新の映像技術によって『進撃の巨人』の物語空間のなかにいるかのような没入感を味わえる。全体のディレクションを担当した電通の高草木博純氏は、「会場でたかだか5分くらいの作品に泣いて感動する人を見たときに、クリエイティブの魅力というものを感じることができた」とコメント。 クライアント:「進撃の巨人展HMD」製作委員会 広告代理店:(株)電通/(株)電通テック 制作会社:dot by dot inc./Digital Media Lab., Inc./AID-DCC Inc. ©諫山創・講談社/「進撃の巨人展HMD」製作委員会

 

一般の部 イノベーション部門:Silver

metrogram3D

東京の地下鉄の位置、時刻表などの情報をもとに、実際には見ることができない人と電車の流れを視覚的に捉えたプロジェクト。WebGLを使って実現したその表現は、「ずっと眺めていても飽きない、美しいビジュアルと気持ちのよい動きが印象的でした。自分たちの足元で日々動いている活動が、このように見れるのは新鮮な気分です」と、審査員の深津貴之氏(THE GUILD)。 制作者:小井 仁

 

企業の部 イノベーション部門:Gold

フリー素材アイドル

「新人アイドルを広告費ゼロで有名にしてくれないか」という依頼に対して、肖像権を期間限定で放棄してもらい、「フリー素材アイドル」という形でプロデュース。撮影費用もクラウドファンディングを通じて集めた。「これこそが最先端のWIN-WIN広告」と、審査員の大八木 翼氏(SIX)も絶賛。人気のイノベーション部門で「マツコロイド」「らくがき動物園」を抑えてのゴールド受賞となった。 クライアント:(株)スタッフアップ 広告代理店:(株)電通 制作会社:(株)アマナイメージズ

 

Yahoo! JAPANインターネット クリエイティブアワード 2015
新しいインターネット広告とコンテンツの可能性を探り、その活動を顕彰するとともに、才能あるクリエイターを発掘・支援し、地位向上、業界の活性化を目的として開催されるアワード。 2015年7月~8月に作品募集を行い、10月23日にはノミネート作品全52作品を公開。そのなかから受賞作品20作品が発表された。 http://creative-award.yahoo.co.jp/
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