[UXプロセス STEP2]03 ユーザーの人物像を「可視化」する

インタビューの結果をまとめてペルソナをつくる

前項で紹介したユーザーインタビューを複数の人に対して行うと、自分たちのサービスを利用するユーザーがどんな人なのか、その特徴が見えてくると思います。その情報をまとめ、皆で共有できるように「可視化」するためのツールが「ペルソナ」です。インタビューの結果をもとに、架空の人物像を作成する手法のことです。

ここまで読んできた方ならおわかりかと思いますが、ペルソナ作成において大事なのは、事前のユーザーインタビューをしっかりと行うことです。ユーザーの声を聞かずにペルソナを作っても、それは自分たちにとって都合の良い思いこみでしかなく、ユーザーの本当の要望を汲み取ったことにはならないからです。

 

写真や名前を設定する意味とは

下図で紹介しているのは、グッドパッチで実際に利用しているペルソナ作成用のフォーマットに書き込みを進めたものです。ご覧いただいてわかるように、4つ角度からその特徴を記載しています。

まず左上の「POFILE(プロフィール)」の欄には年齢や性別、職業に居住地などの情報を入れていますが、その人の経歴や興味の対象、家族の情報なども加えておくといいでしょう。

ここで注目してほしいのは、名前や写真も入れている点です。もちろん仮の名前、仮の写真ですが、こうすることでよりイメージが具体化し、メンバー間の情報共有が進みます。

右上の「BEHAVIOR」の欄には、今回のプロジェクトのテーマと関連した部分で、ペルソナがどんな行動をするかを具体的に書き込んでいきます。

そして左下の「PAIN」にはペルソナがなんとかしたいと思っている課題を、右下の「GOAL」にはその課題を解決して実現したいと考えている目標を書き込んでいきます。

ここで気をつけたいのは、ペルソナはインタビューで聞き出した言葉をそのまま書く場所ではない、ということです。インタビューで話を聞いたユーザーたちに共通する要素をまとめ、あたかも実在するかのような人物を作り上げることを目標としてください。インタビューをしっかりと行っていれば、こういった表を埋めることができるはずです。

なお、プロジェクトの規模や性格にもよりますが、ペルソナはできればメインとサブの二人をつくることをおすすめします。

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