
[UX1-4]カスタマージャーニーでペルソナの行動を洗い出す
なぜペルソナの行動に目を向けるのか
ペルソナを作成したら次に取り掛かるべきは「カスタマージャーニー」の作成です。カスタマージャーニーとは、作成したペルソナを念頭に置きながら、ユーザーがどんな行動をするのかを定義していくものです。わかりやすく言うと、ペルソナに設定した人物が、朝起きてから夜寝るまでの間にどんな行動をとるのか、それを1日の流れに沿って考えてみようというわけです。
ペルソナを詳細につくったのに、さらにこういったものが必要なのかと考える方もいるかもしれませんが、その必要性は近年、ますます高まってきているのです。
なぜかというと、ユーザーがとる行動は時間によって、また、その場の状況によって異なってくるからです。特に、スマホが一般化した今の時代は、ネットの情報との接点が爆発的に増えました。デザインの動向を調査、公開している「Design in Tech Report」によると、1日に人がデジタル情報と接触する回数は、5.7秒に一回、1日あたり数百回にまで増えているといいます。接触ポイントもデスクトップだけに限らず、日常のあらゆるシーンが想定されるようになりましたから、オフィスや自宅はもちろん、行き帰りの通勤時間や出先のカフェ、さらにはテレビを見ながら、寝る前にベッドでといったケースも考えられます。
当然ながらそれぞれのシーンで感じること、考えることは異なりますから、単に心理面だけを考えるだけでは、ユーザーを理解するには不十分ということになります。行動という軸を加えることで、より適切なアプローチを目指そうというわけです。
例えば、ターゲットとなるユーザーがどのタイミングで記事を読むのかを考えておけば、記事の中身を考える際にはもちろん、テイストや語調を決めたりする際にも役に立ちます。さらに、UIの設計などにその結果を反映することもできるでしょう。
ユーザーの行動をその心理と結びつけてみる
下の(01)で紹介しているのは、カスタマージャーニーを図にした「カスタマージャーニーマップ」の一例で、ターゲットユーザーのある平日の一日を、起床から就寝まで順に追ってみたものです。ペルソナ作成の際のインタビュー結果などをもとに考えていくことも必要ですが、ペルソナをしっかりとつくりあげておけば、自然と行動の様子が見えてくるはずです。それぞれのポイントで、ユーザーが何を感じ、どんな心理状況になるのかを考えてみるといいでしょう。なお、このマップは平日の様子を図にしたものですが、休日のバージョンもつくりましょう。カスタマージャーニーマップが完成したら、この行動が本当に正しいものか、実際のユーザーの行動をうまく反映できているのかをユーザーに会って、あるいはアンケートなどを使って確認し修正していくのがベストです。どうしても勝手な想像や自分たちにとって都合のいい要素が入り込んでしまうのを防ぐためです。そういった検証を繰り返しながら精度を上げていくことが結果にもつながっていくでしょう。