
Facebook投稿アイデアは“量”が強さになる理由
情報量がモノを言う「知ったもん負け。の法則」
自分の経験から、初対面の人と会う時、相手の情報を多く持っている方が負ける「知ったもん負け。の法則」があると思っています。例えば、僕が読者の方とお会いした時。自分は普通のサラリーマンなので淡々と接しているつもりでも、相手の方が勝手に恐縮していく、という経験が何度もあります。象徴的なのが「お噂はかねがね」という言葉から始まるごあいさつですね。考えてみると、自分も同じようなときがあります。
知られた方が勝つのではなく、知っている方が勝手に「負けていく」。本1冊=A4用紙100枚くらいの情報量でそうなるのなら、それを逆手に取ってその状況を積極的に作り出してみてはどうでしょうか。相手に知ってもらうことで、「お噂はかねがね」と言われるような状況にするわけです。それには、本であってもFacebookであっても情報の量をどれだけ相手に与えるかがベースになります。
アイデアとは少し離れたお話でしたが、情報は量が強さになることをイメージしていただけたでしょうか。
負ける試合もあっていいプロのFacebookはリーグ戦
プロスポーツは野球もサッカーもリーグ戦です。例えば野球なら、年間約140試合のうち5割勝てばAクラス、優勝チームでも勝率6割行くか行かないかなんですね。トーナメント戦なら一度負けたら終わりですが、リーグ戦なら4割以上も負ける試合がある。ソーシャルメディアやオウンドメディアは、長期に渡るリーグ戦のようなものです。全勝なんてしなくて良いんです。
負けを怖がると、このアイデアはつまらない、エントリーしない、という発想になってしまいます。しかし、リーグ戦なら負け試合も含めて長期戦で試合数を増やした方がいい。良いアイデアは一撃必殺で人をうならせるものと考えていらっしゃるかもしれません。しかし、良いことを一つ言うよりまずは量をどれだけ提供するかというのが大事なのではないかと思います。
アイデアは内在する必要なのは発見する作業
では、量を稼ぐにはどうすれば良いのでしょうか。みなさんの仕事についてはみなさんの方が専門家であって、読者はご存じないことが多い。まずはそれを「教えてさし上げる」ことです。その時に、いきなり最新事例やスゴい実績を聞かされてても、知らない人はその意味がわからないんですね。だから「普通はこうなんです」という説明をセットにしてあげる必要があります。自分たちの情報だけ伝えればスゴさを判断してくれると考えるのはユーザーに甘えすぎです。スゴい話ばかりでなく、細かいことや超基礎的なことも、「へ~」と思われるかもしれませんよ。
イベントやプロジェクトの紹介記事では、最後に1回だけ“報告”する形をよく見かけますが、それでは読者から見てわからないことが多すぎます。報告ではなく、何が起きてどうなって…というストーリーをちゃんと語っていけば、読む人が追体験・疑似体験することができます。知る量を増やすことにも繋がりますね。
同じ話を繰り返し使っても良いと思います。例えば季節商品なら「今年も新しいお客様からのお問い合わせが増えているので、もう一度載せておきます。知っている方は読み飛ばしてくださってOKです!」と書けば、知っている人は「そうそう」と同意してくれたり、知っている話でも嬉しいこともあるでしょう。
人に話を聞くのも大切です。まとめて整理してくださいというと腰が重い人も、聞かれると結構話してくれるものです。昔を知る役員や先輩にインタビューして録音を書き起こしてみれば、それだけで結構面白いのでは。会社の歴史、文化や社風が現れて来るかもしれません。
アイデアはもう会社の中にある。あとはそれを発見するだけです。
何があるかなんてやってみないとわからない
本来なら最初に企画を立てて取材するのが効率的なのでしょうけど、何が出るかはわかりません。だから、とりあえず集めたらストックにすれば良いんです。必ずしも全部を使わなくてもいいし、順番通りでなくてもいい。9つあるエピソードの4番目を最初に出したっていいわけです。そうやってストックしておけば、リーグ戦を戦うためのローテーションが組めるでしょう。
毎回勝利でなくても良い、試合数を稼ぐ。そう最初の設定を変えるだけで材料のハードルが下がり、アイデアも出しやすくなるのではないでしょうか。