
派遣&アルバイトの決め方、取り入れ方
雇用形態にかかわらず人材側のインサイトに配慮
「派遣」や「アルバイト」にかかわらず、人材採用を検討するスタンスとして、まず雇用形態ありきで考えないことです。フラットに、今後自社が「なぜ」「どういう目的で」人材を必要とするのか。業務の仕組みを効率化できれば代替できることなのか。人材を必要とする根拠をしっかりと洗い出しきってから、人材採用の可能性を検討しましょう。
その上で必要なのが、短期的に状況を打開する人材なのか、中長期的に育成を視野に入れた人材なのか? どちらの判断になるかで正社員、派遣、アルバイト、他にアウトソーシングといった可能性も含めて、選択肢が出てきます。一概には言えないものの、派遣やアルバイトの募集が、自社が目指すべき方向性と一致しているか。ここが判断の軸になるでしょう。
派遣の場合、雇用側が雇用契約関係を結ぶのが派遣会社となります。業務内容は確定させて、3社間契約をすることになるわけです。例えば、スキルと一定の時間を確保したい雇用側が、効率的な人材確保の選択肢に派遣が入ってきますが、直接的な雇用関係でないからこそ、きちんと業務内容を調整しないとトラブルになりがちです。雇用側、派遣会社、求職人材側の3者間に齟齬がなく、同じベクトルを向いた関係性を築くようにしましょう。
アルバイトについては、最低賃金(時給)が上がっている現実があり、人材が確保しづらい時代です。人材側は、アルバイトを通じた付加価値も求めているものです。ニーズに応えてでもアルバイトを確保したい狙いがきちんと詰められていると、募集内容にも筋が通り、人が集まりやすくなるでしょう。ミスマッチの防止にもなります。「すぐ来られる?」「どれだけ入れる?」といったドライな要求は避けてほしいのです。
両者に共通するのは、社内外どちらの観点からも、堂々と説明がつく関係性を築けば、失敗にはならないはずです。

- 教えてくれた人…道場啓介_Keisuke Dojo