これから始めたい人のための「LINE@」徹底ガイド(4/5)

配信数を意味する「有効友だち数」

LINE@の運用状況は、PC版の管理画面より日次で「友だち追加数」、「有効友だち数」、「ブロック/友だち解除数」、「送信数」が確認できる(01)。LINE@では、表向きの友だちの数として、ブロック数や解除数も含めた合計数がタイムラインなどで表示される。一方で、実際にメッセージが配信される「有効友だち数」は一般のユーザーは確認できず、運用者が確認できる数字だ。たとえば、メッセージの配信タイミングで友だちのブロックや解除が増えた場合は、メッセージ内容を見直す目安にも使えるので、常にチェックするようにしておこう。

アカウントをブロックせず、しかも通知をONの状態でメッセージを見続けてもらうためには、「今、メッセージを開かないと損!」「リアルタイムで受け取りたい」と思わせる必要がある。たとえば、今日の入荷情報やキャンセル情報、有効期限のあるクーポン配信が有効だ。

01 管理画面「アカウント」より。実際にメッセージが配信される数を示すのが「有効友だち数」

 

売上にどれくらい結びついたか

LINE@の売上への貢献を測定するためには、クーポンの利用数や限定メニューの注文数などから評価する必要がある。クーポン利用者の最終的な購入金額や、限定メニューを注文した人の来店人数、全体での注文数といったデータから、LINE@による売上創出を評価するといい(02)。

LINE@は、FacebookやTwitterに比べて、クーポンなどで来店の動機づけがしやすいので、「最終的なゴール=売上」に近いツールだ。現場でのオペレーションを含め、運用効果を測定できる体制も作っておきたい。

02 来店動機につながるクーポンの利用について、しっかりと実態を把握していくことで、その効果と次の一手について対策が講じやすくなる

 

「1:1トーク」で一人ひとりの顧客に対応

ここまでLINE@の特性や機能について見てきたが、LINE@の強みを発揮したユニークな機能を一つ挙げるなら、「1:1トーク」だろう(P067)。最後に、「1:1トーク」機能について、もう少し機能の詳細に触れておきたい。

LINE@アカウントと顧客が直接やり取りできる「1:1トーク」は、顧客が店舗にプライベートメッセージを送れるということだ。たとえば、「今日の空き状況」や「現在の在庫」など、顧客からの質問を受け取った場合、アカウント側はなるべくリアルタイムに返信したい。

運用上、もしリアルタイムの対応が難しい場合はオフにしておくこともできる。もしくは、対応時間帯の設定も可能なので、休業日や業務終了後は受け付けないようにもできる。

オフにした場合や対応時間外は、自動応答メッセージが配信可能だ。自動応答メッセージでは、問い合わせ先を知らせたりできるほか、キーワードを設定しておけば、そのキーワードを含んだメッセージに特定の返信をすることができる(03)。

■自動応答メッセージの例

03 問い合わせなどの内容をあらかじめ想定しておくと、自動応答でも一定の情報を提供可能となる

 

Text:深谷歩
(株)深谷歩事務所代表取締役。ソーシャルメディアやブロクを活用したコンテンツマーケティング支援が得意。書籍、Webメディア、雑誌などでの執筆活動に加え、講演なども行う。http://officefukaya.com/
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