
[バズ施策:John Lewis Christmas Advert 2015]誰のためにつくるのか?
毎年、ここのCMが話題になると、もう年末という感じがしますね~。今回紹介するのは、イギリスの百貨店「John Lewis」のクリスマスCM「Man On The Moon」。この動画は、公開1カ月足らずで2千万回再生を突破した、言わずもがなの世界的バズCMです。しかし、John LewisのクリスマスCMは今年に始まったわけではなく、長年、名作を世の中に贈りつづけています。記憶に新しいところでは、昨年のペンギンと少年の物語「Monty The Penguin」や、一昨年の全編アニメーション作品「The Bear & The Hare」など。恒例の名曲カバー(今年はOasisの「Half The World Away」)に加え、ぐっと引き込まれるストーリーに演出と、毎年高いクオリティを誇っています。そしてJohn Lewisは、このCMのおかげで毎年売上を伸ばしつづけています。なぜ、このように毎年愛されるCMを作りつづけることができるのでしょうか? “バズコンテンツ”と一言で言ってしまうと味気ないものに感じてしまいますが、一番重要なのは“誰のためにつくっているのか?”ということ。世の中で話題になり結果バズったコンテンツは、絶対に“ユーザー側のもの”になっています。そうです、企業の言いたいことだけを一方的に投げつける、そんなひとりよがりな広告やコンテンツは絶対に浸透しません。もはや、このクリスマスCMは、純粋に“毎年楽しみにしてくれるファンを楽しませたい”という一心でつくられているのではないでしょうか。そのサービス精神そのものが、企業と生活者を強く結びつけるブランド力、そしてコンテンツの拡散力に繋がるのです。
ところで、John Lewisのキャッチフレーズを知っていますか? 答えは「Never Knowingly Undersold(=どこよりも安く)」です。ただ、安価ではこのCMはつくれない!(笑)
【Buzz】John Lewis Christmas #ManOnTheMoon


- ナビゲーター:眞鍋海里 Kairi Manabe
- BBDO J WESTコンテンツプランナー。タワーレコード、Webプロダクションを経て現職。“コンテンツ発想”を軸に話題を生み出す。AUTOWAY「雪道コワイ」から続く動画シリーズは累計1,500 万再生を超え世界的に話題に。最近の仕事は、SUNTORY集中リゲイン、HOME’S「ドリーマー」、密室ホラーハウス「訪問者」等 。 @gattamanJP