
Webエンジニアになろう! 第3回 Webエンジニアの仕事獲得術
社員やアルバイトなど、組織に所属している場合、仕事は常に会社から与えられるため、「仕事を獲得する」という概念はないかもしれません。
しかし、フリーランスになったり、自分の会社を立ち上げたりしたら、保証されたお給料もありませんので、常に仕事を獲得し続けなければ、仕事を続けられなくなってしまいます。
また、正社員・契約社員などであっても「副業」が可能な会社の場合は、副業の獲得にも役立ちます。いずれにしても、以下の「仕事獲得法」を是非参考にしてみてください。
クラウドソーシングに応募する
クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい人と、仕事を受けたい人をマッチングするサービスのことで、Web開発の他、ライティングや写真撮影、簡単の事務仕事など、日々たくさんの仕事の依頼が投稿されています。代表的なクラウドソーシングサービスを紹介しましょう。
クラウドワークス
https://crowdworks.jp/
無料で登録すると、各案件に応募をしたり「スカウト」を受けられるようになります。これらのサービスで、自分でできそうな作業を見つけて、応募をしていき、仕事を獲得していくことができます。
プロジェクト案件とコンペ案件
クラウドソーシングの仕事の種類には主に「プロジェクト案件」と「コンペ案件」というものがあります。それぞれ紹介しましょう。
プロジェクト案件
応募者は、応募内容を確認して見積金額を提示します。そして、プロジェクト受注が決定してからその見積金額(またはその後変更した金額)でプロジェクトを進めて、納品手続きをし、報酬を受け取るという仕事のスタイルです。
コンペ案件
応募者は、応募内容に沿って完成した納品物を納品します。そして、その中で採用作品に選ばれると報酬が受け取れるという仕事のスタイルです。
さて、どちらからチャレンジするとよいでしょう? 一見すると、プロジェクト案件の方が効率が良さそうに感じます。コンペ案件では、先に作業をしてからでないと、お金になるかどうかが分かりません。採用されなければ、全くの無駄足となってしまいそうです。
しかし筆者は個人的には、コンペ案件からスタートすることをおすすめします。理由を紹介しましょう。
コンペ案件がおすすめの理由
プロジェクト案件は、見積金額が不当に低くなる危険性がある
プロジェクト案件は、見積り金額を提示するのですが、どうしても安く提示した人ほど受注しやすくなります。そして、クラウドソーシングで受注をしようとする「ワーカー」の中には、実績作りのために不当に安い金額で提示しているケースがあり、その見積金額に対抗しようとすると、およそ作業量に見合わないような金額で受注をすることになってしまうことがあります。
プロジェクト案件に参加する場合でも、価格競争には巻き込まれないように気をつけなければなりません。
実績がない状態でのプロジェクト案件の受注は非常に難しい
金額で対抗せずに、多くの見積もり提示の中からプロジェクト案件を勝ち取るには、実績数やクライアントからの評価がポイントになります。これらが豊富なワーカーは、金額が多少高くても受注できる確率が高まります。
しかし、登録したてのワーカーは、この「最初の実績・最初の評価」を得るまでが非常に大変で、先の通り価格競争に巻き込まれてしまいます。
プロジェクト案件は作業の見通しが立ちにくい
プロジェクト案件の場合、発注するクライアント側もまだあいまいな状態で募集しているケースがあり、受注をした後で要件の内容が変わってしまう場合があります。もちろん、見積金額などは後から変更はできるものの、作業が次々に増えてしまって終わりが見えなくなってしまったり、自分のスキルに見合わないような内容になってしまうなど、最初の募集内容からは想像がつかないような状況に陥ってしまうことがあります。
コンペ案件は前述のような危険性がない
コンペ案件の場合は、このような危険性はないため安心ができます。当然最初のうちはなかなか採用にならず、無駄な作業を続けているように思えますが、コンペ案件をこなすうちに、どのような案件にはどのくらい時間がかかるのか、どんなスキルが必要なのかなどが見えるようになってきて、プロジェクト案件にも自信を持って応募ができるようになったり、またコンペで採用されれば実績や評価にも繋がるため、受注しやすくなるというわけです。
クラウドソーシングは最初の足がかりに。卒業を目指そう
クラウドソーシングは手軽な反面、簡単な作業ほど多くの応募があるため、請けにくいとも言えます。また作業の手間や時間に見合わない、不当に安い金額で受発注されてしまっていることも現実です。
そのため、クラウドソーシングでの仕事の受注は足がかりとして、この後紹介する直接の取引を目指していく必要があります。
「つながり」から仕事を獲得する
直接の取引を目指していくとはいっても、知識や経験がないまま、いきなりクライアントとのやり取りをすることは大変難しいでしょう。そこでまずは、先輩エンジニアといった「つながり」から仕事を紹介してもらう方法や、どうやって知り合いをつくったり「つながり」を広げていけばよいのか、その方法を紹介します。
知り合いエンジニアのお手伝い
クライアントから直接仕事を請ける場合(元請け、直請けなどといいます)、全ての責任を自分が追うことになるため、万が一の時に大きなトラブルになる事もありますし、見積もりの金額の調整だったり、契約のやり取り、お金のトラブルなどを含めて、本来の開発作業以外に考えなければならないことが多々あります。
しかし、先輩エンジニアから仕事の一部を引き受けた場合は、すでにクライアントとの交渉などは済んだ状態ですし、引き受けた仕事の中でどうしても分からない部分があったり、うまくいかない部分は相談をすれば助けてくれるかもしれません。
もちろん、すべてを頼り切るようではダメで、しっかり先輩エンジニアから学びながら、成長し続ける必要がありますが、特に最初のうちはやはり誰かが一緒にいてくれるというのは非常に心強いと言えるでしょう。
先輩エンジニアを見つける方法は、この後紹介します。
頼り切りは危険
先輩エンジニアに気に入ってもらえると、次々に仕事を依頼されて、いつの間にかその先輩としか仕事をしていないといった状態になりがちです。
これは、うまくいっているときは非常に仕事がしやすいのですが、取引先を広げていかないと、いざという時に非常に危険です。その先輩の気が変わって、どこかの会社に就職してしまうとか、体を壊してしまって仕事ができなくなってしまうなど、いろいろな要因で仕事が途切れてしまうことがあります。
仕事を請ける先は、最低でも3社(3人)くらいからバランス良く受けるようにし、常に新しい取引先を広げていくようにしましょう。
知り合いからの紹介を受ける
下請けの仕事をがんばっていると、やがてクライアントをご紹介して頂けることがあります。そしたらいよいよ、元請けとしてクライアントと直接の取引をしていきます。
元請けは、先の通り仕事に取りかかる前後に、事務仕事や交渉、見積もりなどさまざまな面倒なことが発生しますが、その分大きな取引額になることもあり、またそのクライアントさんに気に入ってもらえたら、継続して案件をもらえたり、他のクライアントを紹介してくれたりします。
この「紹介」というしくみがうまく回り始めると、仕事の獲得はグッと楽になります。
Webサイト、ポートフォリオやSNSから仕事を受ける
自身でWebサイトを開設して情報を発信していたり、SNSでWebに関する情報などを発信していると、見知らぬ方から「これについて詳しいみたいなので、ぜひ助けて欲しい」といった依頼が舞い込むことがあります。
自分が得意な分野についての情報を積極的に発信していると、やがて「この分野の専門家」といった認識がされるようになり、それらの依頼が舞い込んでくるようになります。
セミナーや勉強会などで登壇をして知り合う
セミナーや勉強会などで「講師」として招かれて、登壇をするという機会があったりすると、そのセミナーなどの参加者から、後日仕事の依頼が来ることがあります。また、登壇者同士で知り合いになれたり、参加者と仲良くなって仕事を紹介してもらえたり、クライアントを紹介してもらえることもあります。
「つながる」ことが重要
Webの仕事の場合、「つながり」というのは非常に大切です。Webサイトを開設してお問い合わせフォームを設置しておけば、すぐに仕事が舞い込んでくるというほど、簡単な世界ではありません。安い買い物ではないため、誰もが「信頼できる人に仕事を依頼したい」「実力のある人に依頼したい」と思っています。
逆にそれがかなえば、金額は安くなくても構わないと思っていますし、そうなれば価格競争に巻き込まれずに済みます。それには、常に自身が学習し続けて、その成果を自身のWebサイト(ブログなど)やSNSで情報発信し続ける事が大切です。
また、勉強会やセミナーなど、業界の仲間達が集まる場にも積極的に顔を出して、自身の持っている知識や得意な分野などを発信していきましょう。
こぼれ話 筆者の場合
筆者の場合、幸いにも独立をする前、会社員の時に副業として「雑誌のライター」と「社会人向けスクールの講師」という仕事を、週末や平日の夜にやっていました。
そのため、独立直後もある程度の収入はある状態でスタートができました。
とはいえ生活に余裕があったわけではなく、その後は求人サイト(当時はクラウドソーシングなどはなかったので、一般的な求人サイト)に、「就職する気はないが、業務委託で仕事ができないか」といった問い合わせをしたりしながら、少しずつ仕事先を広げていきました。
独立直後は、とんでもない「ブラック」な現場に当たってしまって、徹夜や夜間にタクシーで職場に向かうみたいなことも当たり前といったことがあったり、理不尽な恫喝を受けた仕事などもあったのですが、徐々に自分なりに受ける仕事を選んで、良いクライアントさんの仕事だけに絞っていって仕事を続けることができました。
独立やフリーランスはキラキラしているように見えますが、実際はなかなかに大変な業界ではあります。
※本記事は『Webエンジニアを育てる学校』の本文を一部引用・再編集しています。
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